2007年07月19日

"ビシャン仕上げ"についてのお話し

今日は、いつもと違って加工技術のお話しをしたいと思います。
と言うのも、このブログでも、どんなキーワード検索で来てくれたのか?
というログ解析はしていますが、ここのところ"ビシャン仕上げ"というワードで
ヒットしてることが多いんですねぇ。
皆さん、加工技術にも興味あるのかなぁ?と思って
ザッとですがご紹介しようかと思いました。

一口に言えば、滑らかに磨き上げるのとは真逆で
コツコツと専用のノミで石にデコボコを作るんです。
このノミのことを"ビシャン"と言うので、ビシャン仕上げと呼ばれてます。
ノミと言っても、叩きつける表面が特殊鋼質合金でピラミッド状の金槌みたいですね。
石工職人が、これで丹念に叩いて仕上げますが、ちょっとした槌さばきで
石は表情を変えていきます。細かさも小目、中目と自在です。

いまは機械化され、ビシャン仕上げを更に叩き上げる"小タタキ"と呼ばれる
仕様まで自動的に出来てしまいます。
だから、元に戻すように職人さんが"ビシャンをかけ直す"わけです。
仕上がったモノを、ちょっと元に戻す感じです。
これはこれで、なかなか趣があるのですが…
すべて最初から手作業されたビシャンは、格別の風合いがあります。
庭石や灯籠なんかに施しますが、手間がかかり高いモノになっちゃいますねぇ。

"デザイン石"では、このビシャン仕上げの小物がありますが
これからも、この石の風合い活かした仕上げでいろいろなモノを作りますね。

bisyan71901.jpgbisyan71902.jpgbisyan71903.jpg

inada_design at 11:14│Comments(0)

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