2011年03月

2011年03月30日

起き上がりこぼし

別に、復興に引っかけるつもりは無いんですが…
もうすぐ4月だし、新しく何かがはじまる時
デスクの上に象徴的な小物があったら励みになるかなぁ。なんて考えて

「起き上がりこぼし」は、どうだろう?
でもね、"だるまさん"みたいな、いかにもなのは嫌ですよね。
もうちょっとスタイリッシュで、一見なんだか判らない。
そんなヤツが良いなぁ…で、ただの球です。

でも、上が大谷石で下が花崗岩。密度と比重の違いで
「起き上がりこぼし」になるかしら?
なにせ、机上の空論なんで…
コロコロ転がっても、スクッと大谷石を上にして立つか判りません。
でも、見た目はキレイだと思えます。
底を少しだけ削って平らにしたら立つかも?
でも、ちょっと面白くないですねぇ。

いまは、デザインだけですが
いつか、余裕が出来たら試作して改良して
お洒落な「起き上がりこぼし」を作りあげてみたいです。

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2011年03月29日

石製ローソクランタン

被災地はもとよりだけど…
関東地方でも、計画停電で不便を強いられている人たち多くいます。
特に夕方6時から10時の時間帯が停電のグループは
夕食時間を狙い撃ちだから、辛いと思います。
少しでも、家族で明るく過ごしたいとの思いでしょうね
ソーラー・ランタンが売れているそうです。
LEDだから、消費電力が少なく
昼間の内に太陽充電しておけば、最大光量でも5時間は点灯するらしい。

でも、売り切れ続出で4月終わりじゃないと入手出来無いみたい。
まぁ、これは買い占めではなく、それだけ困っている人が多いのでしょうね。

そこで、石製のランタンとか出来ないかなぁ?と考えてみました。
LEDを仕込むのは、なかなか大変なので
中身は、やっぱりローソクですね。
裸火なので、少しでも安全にと格子を状にローソクをガードしようかと…

円い筒状にした本体側面の2面を大きく切り取り
そこにスリットを設けます。
ここに円盤状に切り取った輪っかを差し込む構造です。
自重があるので倒れにくくて、万が一の時にも円盤格子が火をガード。
なんてイメージなんですが…
トップにローソクの熱が上るのでフックは付けられないし…
PL法を守るためには、絶対安全と言い切れないといけないし…
まだまだ完成には、ほど遠いかもしれません。

まぁ、懲りずにまた考えてみますね。
なんか、風流で良い感じ物が出来そうな予感はしてるんですが…

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2011年03月28日

宮澤賢治が愛した青い石

今朝、朝日新聞を見ていましたら「大学のお宝」という記事がありました。
マンガ学部のある京都精華大学には
手塚治虫をはじめ有名漫画家の鉛筆を持った右手の石膏像があったり
と、様々な大学に資産と言うよりは、その大学に縁の財産でした。
なかなか面白くて興味深く読んでいると、青森大学には「宮沢賢治の石」というのがありました。
どんな石なんだろうと思ったら、なんと宮沢賢治が集めた石は学問的にも
資産的にも全然価値は無いらしいです。(笑)
でも、宮沢賢治が集めた石と言うことで、一躍お宝扱いになったそうです。
なんだか、微笑ましくって良い話題だなぁ。

宮沢賢治が石好きとは知らなかったので
ちょっと調べてみると、賢治は青い石が好きだったようで
「トルコ石」は、文芸同人誌"アザリア"や
詩集"心象スケッチ 春と修羅"に寄せた作品でうたわれています。
ほかにも「天河石」と呼ばれるアマゾナイトや
「青宝石」サファイアなどが詩や短歌として詠まれていました。

でも、私は価値のない、いわばそこらに転がっている石のどこに惹かれて、
賢治が集めていたのか?その方に興味が湧きます。
なんの変哲もない石「賢治石」を見に青森大学に行ってみたくなりました。

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2011年03月25日

心にも灯す

なんだか、空気が殺伐としていますね。
カップ麺を買いだめしたり、牛乳やパンも…米までね。
いま東京では、ミネラルウォーターが無くなっています。
まずは、被災地に必要なモノが届けられる態勢が一番じゃないでしょうか?
イナダも工場は被災地で食糧事情も悪いですし、営業所も停電で困っています。

東京も計画停電で困っている人も多いです。
でも、一方で停電が無い地域もあって、不公平感は否めませんね。
かく言う六本木のギャラリーも停電区域外で
申し訳ないなぁと思いつつ節電に努めています。

昼間はともかく、夜の停電は辛いですよねぇ。
そんな時に、懐中電灯の明かりよりキャンドルの明かりの方が和むかなぁ。
そんな悠長なこと言ってられないかもしれませんが
部屋の一部にユラユラと揺れる灯りがあれば
少しは心も和んでくれないかなぁ…
そんな風に思って、キャンドルスタンドをご紹介します。

石だから、燃えることもなく、台座が濡れても大丈夫です。
最初のが低いタイプ。次のスタンドは高さの出るタイプ。
ハートが刻まれたモノは、本来はキャンドルスタンドではありませんが
なんだか、こういう風に置くと
心に灯りを灯した感じに見えませんか?

電気が来ないので、しかたなくキャンドル灯すのではなく
電気を消してキャンドルを愉しめる日が一日も早く来ますように。

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2011年03月23日

衣食足りたら…箸置きを

心にゆとりを持てたら、所作にも気を配りたいものですね。
だからというわけでは無いんですが…
一見、無駄に見えても、あると嬉しいモノを色々と考えてみたいなぁ。
なんて、最近は思います。

そんなわけで、とうとつですが…食事の基本は、茶碗と箸があることです。
ここに箸置きが加わると、なんだかちょっと豊かですよね。
で、格好いい心豊かになる箸置きを。なんてね。

自然は、今回の様に被害を及ぼすこともありますが
概して、心に癒しを与えてくるものだと思います。
そんな自然を取り入れた箸置きは出来ないか?
つらつらと考えているうちに、大好きな月を描こうかと思いつきました。
月の満ち欠けが箸置きになってる。どうでしょう?
影の部分が凹んで、凸がその月齢です。
上弦の月3個。下弦の月3個。ほんとは、15個出来ればいいのですが
微妙な表現は無理なので、6個セットくらいかなぁ。
影の部分は、月のクレータみたいにザラザラと叩き仕上げが良いですね。
小さなアイテムですが、お洒落に出来たら存在感ありそうです。
真っ先に自分で使ってみたいと思いますねぇ。

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2011年03月22日

花を飾ろう

未曾有の大震災で被害に遭われた方々の情報が伝わってくるにつけ
自分の力の小さな事に、心折れそうになります。

取り敢えず義援金を送らせて戴き
被災地を思いながら、節電に心がけることにしました。
そんなわけで、六本木のギャラリーも16日以降休業とし自宅待機。
ブログも更新できずにいましたが
本日から、また通常営業となりました。
よろしくお願いいたします。

再開にあたり…
こんな時に、と思わずに、こんな時だからこそ
生活を潤すアイテムをあれこれ考えていこうと思っています。
被災地では、食べ物も無いと苦労しているようですが
離れた場所で、いたずらに人心不安にかられ
買いだめなどに走る無意味なパニックを起こさないように
ウェットな心を持ちたいですね。

そんな折、本社から「こんな花器見つけました」
「石でも出来そうですよねぇ」とメールをもらいました。
なるほどねぇ。こういうアートな花器があったら
野の花を挿すだけでも、ささくれた心が癒されそうです。

再開一日目なので、これにインスパイヤーされて
新しいデザインを考える時間が無いので
そのまま陶器製の花器写真を載せさせて戴きます。
名のある作家の方の作品でしたら、勝手に載せてすみません。
(市井の作陶家の作品でも同じ事ですね。汗)

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2011年03月14日

余震

先日の東日本大震災で、イナダのギャラリーもちょっと被害が出ました。

大谷石と仙台石で出来た陳列台は、頑丈で倒れませんでしたが
上に置いていたデザイン石達は落下。
あるモノは砕け、あるモノは折れてしまいましたが
概して頑丈な石製ですので、転がっていたモノを元通りにするくらい。

1mの高さの大谷石を2本ずらし置いて、それを足にして
ガラステーブルを乗せたデザインテーブルは、やはり倒れました。
でも、これも折れもせず、また、元通りに…
と、思った矢先に余震。グラグラ揺れるのでガラス板は仕舞いました。

棚上部の展示物も下におろしたので
ちょっと寒々しい感じです。
石製はやはり丈夫で、薄く仕上げたモノ以外は壊れませんでしたね。
この頑丈さを活かして、被災地で使えるモノを何か作れないか?
いろいろと頭を悩ましていましたが
今現在、思いつくモノがありません。(なんたるデザイン力!)

しばし、考えてみます。
と言うことで…今日は画像無しです。あいすみません。

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2011年03月09日

春の灯り

灯りと言えば、秋が相応しいと感じる方が多いと思いますが
早春の灯りも、なかなか良いです。
冬枯れた庭に水仙やらチューリップの芽やらが顔を出し
庭に目をやる機会も増えそうですからね。
そんな時、見るべき花がまだまだの夜の庭を彩るのが「灯り」ではないでしょうか?

そんな気持ちで、庭用の灯りをデザインしてみました。
もちろん、庭に限らず玄関脇なんかもよろしいです。

ひとつは、くの字に切り出した…
いわば、石の屏風のような形に、月や格子窓をあけたモノ。
自立しますから、屋外用の電球の側に置くだけです。
まぁ、周りに植栽したり、玉砂利を撒くと一層イイ感じだとは思います。
高さ違いを、あちこちに点在させてもいいですね。
そんな時は、「月」形にあいてる形を「雲」や「花」等にしても良いですね。

自然石を、同じようにくの字に切り出したら野趣豊かで良さそうです。
丸い穴を小紋のように散らすと風情が出ます。

机上であれこれデザインしてますが…
なんだか、我が家の庭に欲しくなって来ちゃいました。
春の灯り、いいかも!です。

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2011年03月08日

大谷石を訪ねて

先日のことですが、宇都宮の大谷石採掘場に
お客様をお連れしながらスタッフが同道してまいりました。
大谷石好きの私は、羨ましかったですねぇ。
いつか、この地下採掘場には行ってみたいと思ってましたから…
(最初の写真が、採掘場です。)

大谷石は、フランク・ロイド・ライト設計の帝国ホテルに
ふんだんに使われたことで有名です。
今でも帝国ホテルのロビーには
新たに復刻された造形的な大谷石が鎮座していますね。
これを見にいくだけで帝国ホテルに行ったこともあります。(笑)

昔は、大谷石は火に強いと言うことで、塀や土台石に使われました。
ただし、水に弱いので長年の間にポロポロと風化してしまいます。
でも、室内ではその薄緑を帯びた色彩に
ミソと呼ばれる斑入りが散って、いつまでも実に良い感じ。
この美しさが再発見されて
最近では、小じゃれた和風ダイニングの壁や床に使われたり
温泉の浴槽に使われたりして、人気が高いです。
だって、暖かみがあって、落ち着きますもんねぇ。

昔、撮影したデータを探してみたところ
明治村の帝国ホテルの大谷石がありましたので
ご紹介がてら掲載いたします。
なんだかマヤの遺跡のようなオブジェは、
昔、帝国ホテルの玄関前の水場に置かれたものです。
キレイな大谷石の色を見てもお判りのように復刻モノです。
最後のは、旧帝国ホテルの一部が移築されてきたモノです。
長年の風雨に晒されて、すっかり色あせてしまっていますが
なんだか、風格が感じられますよねぇ。
ますますマヤ遺跡のように見えてきます。(笑)

いやぁ、やっぱり大谷石いいですねぇ。大好きです!

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2011年03月07日

しまった!知らなかったぁ

去る1月28日から30日の3日間。
東京ミッドタウンで、「茨城のの伝統工芸品展」をやっていたのを
日本石材工業新聞で知り、愕然。
ギャラリーは六本木にあり、ミッドタウンと言えば近いのに…
不覚にも知らなかったなぁ。返す返すも残念です。

新聞によれば…
日本を代表するデザイナーが、産地の素材を活かして制作した作品も紹介されたようです。
石で茨城と言えば、「真壁石」なんですが、この真壁石を素材に
斬新なアートが展示されていたようで、いやぁ見たかったです。

しょうがないので、ミッドタウンのHPに行き
アーカイブから作品写真をお借りして、ポスターのタイトルと組み合わせて
いかにもアート展という趣にしてみました。
最初のは、「ストーン・グロース」と名付けられた河口洋一郎氏の作品。
アンモナイトをモチーフに、その等比級数的らせん構造を
柔らかく石で表現していて、キレイですねぇ。
次は「中秋」という内田繁氏の作品。
写真では、一件「月」に見えないんですが…
このあたりが、実際に見るのとは違うんですねぇ。
手水鉢のようですが、昔は月は直接見てはいけない。
水に映して見るモノとされていましたが、この作品に月を映して見たいです。

最後は、真壁石ではないようですが、松永真氏の作品です。
個人的には、これが好きです。
なんだか、木の実のようで…表面の感じといい、一見ただの球に見えるところといい
なんだか、そそられます。

こうしてアーカイブを見ていても、生で見たかった思いが募ります。
あぁ、残念。

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inada_design at 12:37|この記事のURLComments(0)