2011年01月

2011年01月28日

ゾウさんの香炉

お客様からのご依頼で「象さんの香炉」を作りました。
しかも、素材は日本で一番値段がはる庵治石です。
そんなわけで四国の庵治にお願いして作って戴きました。

造形や石にこだわりをお持ちのご依頼者に応えるべく
荒削りからチャックしながら慎重に進めたんですが
こういう作業は、職人冥利につきるかもしれませんねぇ。

私が作業指揮をしたのではないので詳しくは書けないんですが
その分、写真をたくさん載せてみました。
どうですか?臨場感を味わってもらえればいいのですが…

リアルを追求した超大型のゾウは、イナダの作品として
多摩動物公園に設置されているんです。
でも、今回のはおもちゃのようなかわいらしいタイプです。
両方を見比べてみて戴いても愉しいかと…

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2011年01月25日

高名な仏像写真を影彫りに

今日はギャラリーに、写真家・随筆家であり、僧侶でもある
駒澤琛道(こまざわ たんどう)さんが、お見えになりました。
駒澤さんと言えば、自然光とろうそくの光だけで
仏像を撮影する写真家として、つとに高名ですが、
僧侶だけありまして、とても気さくで愉しいお方でした。
ついつい話が弾んでしまいましたね。

縁ありまして、ギャラリーに駒澤さんの仏像写真を置くことになったのですが
それにつけ、わざわざご挨拶に見えてくださったのです。
まぁ、石の展示に仏像写真は直接関係はないのですが…世界観は近い物がありますね。
そうこうしつつ、話してゆくうちに、
先生の作品を影彫りにして展示しようと言うことで盛り上がりました。

以前にも中国の細密刺繍でお写真が再現されたことがあるそうで
影彫りにも興味がおありのようでした。
なににせよ、楽しみがひとつ増えたような気がします。

駒澤さんのお写真が届きましたら、またご報告いたします。

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2011年01月21日

タイルなんですが…

先日、焼きタイルなんですが、シックで良い物を見ました、
長四角の中に楕円が浮き上がって、
よく見るとその周りに放射状の線が刻んでありました。
焼き物ですから、当然一枚一枚微妙に色合いが違って良い感じでした。

でも、その時、これが石のタイルだったら良いのに…
なんて、思っちゃいました。
一枚一枚手作りで模様を刻むのは大変な労力なんですが
きっと、あがりは素晴らしくなるだろうなぁ…という予感がしました。
水磨きと小たたきくらいで、シックにできたら言うことないですね。
壁を前に、しばし想像してしまいました。
まぁ、妄想報告として聞き流してくださいね。(笑)

その時に撮ったのが下の写真ですが…
ランプの後ろに、ぼんやり見えても味がありました。
一面の壁に貼って、コーナーを作っても見栄えがいい感じでした。

まぁ、ここまでは無理でも…
大きな平石にカッターで、ランダムに刻みを入れて
長四角のタイルに切り出しても面白いかも?
もとの刻んだ線と無関係に貼り直しすれば…
そこにはどんな線画が出てくるのでしょうね?

磨いただけの板石よりグッと情感が出るかもしれません。
うん、いつかチャレンジしてみたいテーマです。

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2011年01月19日

阿吽の呼吸で守ります

今日は、本業ネタをひとつ。
昨年狭山市入間にある慈眼寺に仁王様を納めました。

仁王様は四天王像と違って寺門に安置されますので
雨風で痛んで国宝指定の像は3点ほどしかないそうです。
まぁ、そういうときは石屋の出番ですよねぇ。
石なら風雨に負けず、かえって経年変化の味が出てくるというものです。

ご存じでしょうが…
向かって右側(東側)は阿行像。向かって左側(西側)は吽行像です。
ミニうんちくですが、お寺や神社の門はすべて南向きです。
だから、向かって右側はいつも東なんですね。
道に迷って、神社かお寺に出たら、そこで門の位置を確認すれば
方角がわかるんですよぉ。

さて、仁王立ちと呼ばれる凛々しい姿で威嚇していて、実に格好いいですよねぇ。
実は私は、仁王様が大好きなんですよねぇ。
なんだか阿修羅以来の仏像ブームで、
あちこちカメラを持った歴女ならぬ仏女(ぶつじょ)を見かけますが
このお寺の仁王様も是非どうぞ。

ちなみに「手洗い」も納めさせて戴きました。
字は、ご住職の自筆です。

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2011年01月17日

ストーン・ハウス?

週末に友人がスカイツリーを見に業平まで出かけたそうです。
そこで、ゆるキャラの「おしなり君」に会った〜〜っと携帯報告。

そして、そこには石屋と見まごうばかりのお家の写真も添付されてました。
一般の方のお家なので、ボカシを入れてアップしていますが…
ご覧のように、壁面が石のモザイクでした。
工場でよく見かける石達が、家を彩っている姿は
なんだか嬉しくなりますねぇ。
たぶん友人もそう思って、写メを送ってくれたんだと思います。

なんだか、モンドリアンのコンポジション・アートみたいで
見ているうちに、これもアリだなぁ…なんて。
石屋には、ちょっと考えつかない壁かも?

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2011年01月14日

石に囲まれた邸宅(その4)

今日は、ニッチスペースのお話し。
常々から、木と石のマッチングって良いなぁ…と思っていましたが
このスタジオのあちこちで、木と石の組み合わせを見て
やっぱりなぁ、と得心しました。
我が家でも、傷ついた古いコーヒーテーブルの上に
丸くカットした「Bブラウン」という石を置いて、再生したりしていますが
これも木の足と石の面とのマッチがすごく良いんです。

スタジオでは、エアコンの吹き出しスペースの上が大理石でした。
浅い茶色の木部に白基調の石がキレイです。
ちょっとしたニッチスペースに、棚のような小机がありましたが
縁取りが木でサーフェイスは何とも言えない模様の茶色い石でした。
なんだか、遊び心を感じますねぇ。
キッチン周りの作り付け物入れの天板もグレーっぽい大理石。
木部は白に染められ清潔感が漂います。

場所や色に合わせて上手に石をコーディネイトしていました。
この辺りの感性は、我が家にも取り込めるなぁ
などと、思いましたねぇ。

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2011年01月13日

石に囲まれた邸宅(その3)

今日は柱のお話。
日本でも、丸の内の旧銀行の古い建物などで
「飾り柱」を見かけるのすが、たいていは屋外ですね。
まぁ、明治期の建物のロビーなどにも散見できますが
一般のご家庭で、こういう柱を拝見することは無いですねぇ。

実は、石貼りの床を持つマンション住まいが
私の友人にも居るんですが、そいつの家には、こういう柱があります。
でも、何も支えていない見るための柱ですが、それが樹脂なんですね。
まぁ、良くできていて見た目は判りませんが
もちろんソリッドですが、叩けばその質感は判ります。
「石にしろよ」と、私はけしかけているんですが…
「高そう」とか言っちゃって…庶民だなぁ(笑)

話が横道に逸れちゃいましたが
このスタジオの石は紛れもない大理石。
階段踊り場の支えとしての役割を担ってもいます。
暖炉と同素材なので、見た目の調和もばっちりですね。
リビングの良いアクセントになっています。
ったって、この広さですからね。
実は、メゾノットの上階を含めると190坪600平米を超えます。
庶民には、笑いが出ちゃうほどの大きさ。

でも、ちいちゃな石の柱なら部屋のアクセントとして使えるなぁ
とか、和の趣の石柱を部屋のコーナーに設えるのもいいなぁ
そうか、床の間用に石の飾り柱もありか?
などと、ちょっと刺激されました。
木の柱と石の柱がコラボする建物。愉しいかもしれません。

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2011年01月12日

石に囲まれた邸宅(その2)

今日は、「階段」をご紹介します。
左カーブした、これまたヨーロッパ調の階段でした。
床と壁面は大理石で、白基調ですね。
アクセントのように赤い大理石がカーブした縁を彩っていました。

階段登り口の足下がキレイなデザインで、ちょっと素敵です。
途中曲がり角に踊り場がありますが、結構な高さ。
一階のメインのリビングが吹き抜けのせいでしょうか?
高所恐怖症には辛いかも…(笑)

2階の廊下には、2カ所バルコニーが用意され
下の階が見渡せます。
でも、「お〜〜い」なんて呼ばないんでしょうねぇ。(笑)

階段ひとつにどれだけの量の大理石が使われるんでしょうか。
完全に日本とは思えませんでした。
まるで、別世界の様でしたねぇ。

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2011年01月11日

石に囲まれた邸宅

新年あけましておめでとうございます。
松も取れてからのご挨拶で恐縮ですが、今年もよろしくお願いします。

さて、今年初めての更新は、先日行ったスタジオのお話。
新宿にある豪華マンションの9階にあるハウススタジオなんですが
メゾネットタイプで、マンションとは思えませんでした。
なんでも、石坂浩二さんのお住まいだったところを
スタジオにしているとのことでした。

ここは、いろんなところが石で作られていましたので
追々紹介したいと思っています。
あちこち撮ってきましたが、まず今日は「暖炉」です。
ドーンと吹き抜けたメインリビングには黒大理石の
存在感バリバリの大型暖炉がありました。
いやぁ、驚きの大きさ!デザインもヨーロッパぽい感じです。

奥にもリビングがありソファーセットがありましたが
そのコーナーにも暖炉。一軒に2個暖炉のある家を初めて見ました。
こちらはシックモダンで…私はこちらの方が好きかも?
こちらも大理石で足下が固められていました。
センターではなく部屋の隅に設えてあったので
側面からも薪が燃えるのが見えて良い感じです。

いやはや、驚きの暖炉二様でした。

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