2009年02月

2009年02月26日

上野で見つけた灯籠

先日の休みに、東京都美術館まで出かけました。
滅多に上野までは行かないので、帰りしなウロチョロしてきました。
芸大の卒展もやっていて、若き彫刻家の卵達の作品も見ました。
若さ故の気負いも熱気もあって、なかなか面白かったです。
ただ、石が石のままなんで、新しい可能性を探って欲しかったなぁなどと
つぶやきながら、遊歩道を散策してました。

重要文化財の寛永寺を過ぎると、今度は国宝の上野東照宮が現れて
無学にも、東照宮って上野にもあったんだ!日光だけじゃ無いんだ!なんて。(呆)
拝殿に向かって、灯籠が一列縦隊。
どうも、寄進しされたもののようです。春日タイプがズラリです。
みんな、年月を刻んで良い感じに時代が出ていました。
背景には、寛永寺の五重塔がそびえ、いったいいつの時代?って感じです。

その後、京成上野駅方面に歩を運ぶと
ポツンとでかい灯籠がありました。"お化け灯籠"と名札があり
日本三大灯籠のうちのひとつだそうです。身の丈は6mは優にあります。
人の力とはすごいもんですねぇ。

かく言うイナダも、大物作りにかけては人後に落ちません。
東洋一の座観音"徳林寺観音様"や江ノ島の入り口にある江ノ島神社"大灯籠"とか
多摩動物公園の巨大な"象のモニュメント"などを手がけているんです。
なんて、最後は広報めきましたが
たまには、いつもと違う場所を散策する楽しみを見つけた上野散歩でした。

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2009年02月24日

シンプルなテープカッター(その2)

昨日アップしたテープカッターですが、ディテールアップしました。
ひとつは、加工作業を簡便にするために
中側の堀込みを四角から丸へ変更しました。
これによりカッターが使えるので、作業は少し楽になるかと思います。
粘着テープも丸ですから。デザイン的にも無駄がないかも?

もう一つは、テープを引き出すスリットですが
向かって右だけでなく左にもつけました。
これにより、テープは右にも左にも引き出せます。
すなわち、左利きの人も楽ちんと言うわけです。
いわゆる、ユニバーサル・デザインってことです。

いかがでしょうか?
昨日アップしたモノより進化したと思うのですが……?

まぁ、問題がないわけではありませんが…
それは、テープをカットする部分です。ここをちょっと削りギザギザにするだけで
果たしてテープが切れるかが判りません。
場合によっては、切り出し口の手前に細いスリットを刻み
テープに付属してくる金属の"切り金"を埋め込めるようにした方が
良いかもしれません。これは試作時に検討しようかと思っています。

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2009年02月23日

シンプルなテープカッター

会社の人間に、テープカッターをデザインして欲しいと言われながら
長いこと、良い形が思い浮かびませんでした。
既存のテープカッターにイメージが引っ張られ
どうしても複雑な形状になってしまっていました。
でも、ふと円柱があって、そこにテープを入れれば
あとは引き出すだけで良いわけだと気がつきました。
なにごともシンプルな方が良いんですよねぇ。

じゃぁ、あとはその円柱をさせる形状を考えれば良いだけ。と、閃き
四角いカタチに円柱。と、超シンプルなテープカッターを考えました。
それが…これです。と、ここまでアップして
もっと加工が簡単になることに気がつきました。(汗)

でも、今日はもうすぐ撮影に出かけないといけないので…
リテイク分は、明日アップします。(汗・汗)

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2009年02月20日

一人用のベンチもいいかも?

長いベンチも良いけど、一人用のも欲しくなります。
そこで、いくつか考えてみました。
サイコロ状の大谷石を削りだし、座面に木をあしらうことにしました。

大谷石だと、夏でも普通の石よりは熱くならないと思いますが
木が填めてあれば、少しは和らぐでしょうか?
まぁ、木もけっこう熱くなりますから、あんまり効果はないかもしれませんが
デザインのアクセントとしては、ぜひ使いたいところです。

端っこに板を埋め込むのと、真ん中に三角形や丸い板を埋め込むスケッチを描きました。
どちらも、なかなか良い感じだと自画自賛。

本当は、台座の大谷石もアシンメトリーにしたいところです。
どこにも垂直がなくて、垂線がみんな傾いている。
ちょっと不安定なカタチが面白いと思っていますが…
職人さんは、こういうのが意外に苦手です。
真っ直ぐ角をキチッと取ることに慣れていますから、
適当にと言っては語弊がありますが…真っ直ぐ切らないで、気分の赴くままに
カットしてください、と頼むと悩むようですねぇ。(笑)

長尺のベンチがあって、一人用がいくつかあって
あとは、植木を置くときの鉢カバーでしょうか?また、考えてみたいと思います。

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2009年02月19日

ベランダ庭に石のベンチ

空っぽになったギャラリーの庭園跡をわびしく見ています。
来るお客様も、「あれ?無くなっちゃんたんですか」と残念そうな声。
もう一度作るにしても、かなりなお金が掛かるので躊躇してます。

でも、今度は和風ではなくモダンな感じにトライしたいとも思っています。
そこで、このスペースに置くモノをあれこれデザインしてみようかと。
まずは、座るところが欲しいのでベンチです。

大谷石のブロックを置いて、その上に木の板を乗せる。シンプルなベンチを考えました。
でも、木の厚み分は掘り下げて、動かないようにはめ込みます。
最初のスケッチは、キッチリと、ギャラリーとした棚のようなベンチ。
まぁ、これはアリですね。大谷石と暗い色の木部の取り合わせはきれいでしょうね。

でも、ちょっと面白味に欠けるので
2番目、3番目のスケッチのように、上から見ると台座の石にキチンと乗らず
少しずらしておくのは、どうだろう?
見た目は不安定感があっても、座るとこの台座の角度が遊びになってイイかも?
何より生真面目ぽくなくて、ノンビリできそうです。

大谷石の台座に沿って大振りの植木鉢を置けば、ちょっとした木陰もできて
良い感じかもしれませんね。

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2009年02月18日

ゴライアスなブックエンド

検索ワードを見ていると"ブックエンド"をお探しの方が結構いますね。
百均でもブックエンドはあるので、わざわざネット検索するというのは
間に合わせで欲しいと言うより、お気に入りなモノをお探しなんだと思います。

そんな方々に選んでいただけるブックエンドって、なんだろう?
いろいろと頭をひねってみました。
石で作ることが前提なので、ファンシーな感じより
力強く本を支えるのが良いなぁ…なんて考えていたら旧約聖書に出てくる
巨人ゴライアス(ゴリアテ)が思い浮かんで
こいつが、両方から押し合ってたら頼もしいんじゃないか?

で、スケッチです。
石を直線で削るイメージで、モダンアート風なゴライアスを削り出します。
そうですねぇ、厚みは2cmほどでしょうか?
真ん中に丸穴を開けて、ちょっとアクセント。
心臓が無いから不老不死の強さ!なんて、ちょっとした遊びココロです。
こいつをオーバルに切り出した板石に接着剤でとめると出来上がり。
山をも動かすゴライアスが、あなたの蔵書をしっかりと支えます。
(最初のスケッチと2番目のスケッチの間に本が挟まれるイメージです。)

石製のモダンなブックエンドは、机上をはじめ
リビングのチェストなどでも活躍しそうです。

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2009年02月16日

石のメジャー

なんだか今年は、暖冬で寒さ知らずです。
冬はキリッと寒い方が良いような気もしますが…
でも、花粉も飛び始めて、春はそこまで来ています。

5月の"背比べ"には早いのですが、石のメジャーを考えてみました。
壁に留めたり下げたりできる石柱タイプです。
大きくなったらお子様の背も計らないでしょうから、
40cmから計れる1mほどのメジャーです。
横に貫通穴が開けてあり、たとえば手頃な棒を刺すことができます。
カラフルな色の棒が用意できれば、ちょっと愉しいですね。
無ければ、木の枝でも何でも良いと思います、

この棒に端数の数字や測定日を書くと良いかなぁと考えています。
この棒は、さすがに石製は無理かなぁと思っているんですが…
短い棒を用意しても良いかもしれませんね。目印です。

木の棒だと、ここのポッチを接着してフックにも使えます。
何かをぶら下げても面白いです。
こんな風に、この石のメジャーを使い、アイディアをこらして頂けたら面白いかも。

メジャーとして使わない場合は、裏返して
フェイクフラワーなどを刺して、アレンジ台替わりしても良いかもしれませんね。

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2009年02月13日

お願い!ピラミッドパワー

風邪ひいて、今週はどうも調子が悪い。
こういうときに限って、忙しいというのは皮肉が効いてますねぇ。
普段の行いが悪いのでしょうか?
まぁ、のどスプレーをシュッシュッとやりながら
何とか乗り切ろうと思っています。

ところで、私のデスクトップには、先日本社から参考にと送られてきた
石のピラミッドが3個ほど並んでいます。
水晶に虎目石。濃いブルーノは、たぶんラピスラズリだと思われます。
デスクトップ・トイとして、もてあそんでいますが…
ふと"ピラミッド・パワー"を思い出してしまいました。

ずいぶん昔に、一時期流行ったのですが…
ピラミッド型に、傘状に囲ったスペースのなかに
果物を入れておくと腐らないとか、切れなくなったカミソリを入れておくと
また切れるようになるとか。中には、このピラミッドの傘を頭にかぶると
勉強ができるようになるという話もあって
真偽のほどは判りませんが、なかなか話題としては盛況でした。
この石のピラミッドも、パワーストーンとして売られていたようです。

あんまり体調が悪いので、藁にもすがるつもりで
ピラミッドの切っ先を自分に向けてみました。パワーよ来い!(笑)
虎目石からは、偶然にも光が反射したかのかパワーが出ている様に見えます。
おぉ、もしかして早期回復するか?

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2009年02月12日

冬枯れた坪庭で

ギャラリーのある事務所ビルが防水工事をすることになり
せっかくの宮中庭園が、撤去の憂き目にあいました。
土盛りをはがし、すべての造作を取り壊して、なんの変哲もない屋上のようになりました。
ガランとしたスペース見てると切ないなぁ。

また、同じような庭を造るのもつまらないので
今度は石庭にしようかと、悩んでいるところです。

まぁ、そんなわけで置いてあったミニ灯籠を、我が家に持って帰りました。
我が家のベランダ坪庭は、しだれモミジも落葉し、わずかにツワブキの葉が残るだけ。
苔も色あせて冬模様、そんな冬枯れた庭に灯籠を設置しました。
あまりに寒々しいので、せっかくだから灯籠らしくしようと火を灯してみました。
ティーキャンドルを"火袋"に設置して、傘を乗せると…ちょっと、暖かい庭になったみたい?

傘が苔生したら格好いいかなぁと思い、米のとぎ汁をかけたりしてね。
こうすると、割合早めに苔が付くという話を聞いた覚えがあります。
はてさて、いかがなりますやら。

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2009年02月10日

「鉄腕DASH」で石臼作り(後編)

さて、鉄腕DASHの石臼作りの後編ですが…
上下揃った円筒の石を、いよいよ臼にしていきます。
まず、上臼の底を弓形に削ります。これはチョウナでコツコツといく訳ですが
弓形に削った型を当ててカタチを整えていきます。
360度均等に削ります。
逆に、下臼は上面を山型に削ります。これで上臼と下臼の間に弓形の空間が出来る訳です。
次ぎに、上臼に丸タガネを廻しながら打ち込み穴をあけます。
これが、先ほど出来た弓形の空間に穀物が入る入り口となります。
サイドにも穴をうがち、木の棒などを挿し臼を廻す持ち手とします。

ここまで、石を相手に人力だけで削ってくるのは大変です。
ほんと、TOKIOは良くやりますねぇ。

丸い臼を砥石で磨きながら、下臼の山型に穀物を送るための溝を掘ります。
もちろん上臼にも、こうして、穴から入れた穀物が石臼の端に送られるんだそうです。
私は無知にも、この溝が奥歯のように、穀物を砕くんだと思っていました。(汗)

さて、石臼作りもいよいよ最後の詰めです。
これは、臼は円周の縁で穀物を粉にするので、ここがピッタリ出来てないと
馬鹿臼になってしまうらしいです。研磨剤を実際に粉をひくように穴から入れ
ゴリゴリと摺ると石がきれいに滑らかになり
上臼と下臼がピッタリと出来上がりました。

TOKIOのお陰で知った石臼作り。
古来の人々の知恵が、ギッシリと詰まっていました。
知らないことがいっぱいあって、学ぶ愉しさも知りました。
今度は、手の技を覚えたり嗜んだりしてみたいものだと思いました。
紙で考える石作りじゃなくて、手で考えるデザイン石も

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